普通の主婦が調べるブログ

障害のある子を適当に育てる日記

障害児親の生息場所(インターネット編)

障害児を育てていると、どうしても同じように障害児を育てている人の情報が欲しくなる。

子どもの病気や障害、治療法や処置に関する情報を集めたいと同時に、仲間が欲しくなる。

普通に生活していても、なかなか障害児育児をしているママ友とは出会えない。

特に、療育園や支援学校などが始まる前の乳幼児時期は、孤独感が半端ない!

そうした理由からブログを始める人も多い。

インターネットの普及が親たちに与えた影響はかなり大きいんじゃないだろうか。

いろいろな情報も手に入るし、意見も発信できるし、友達もできる。

これまでひっそりと生きてきた障害者とその家族に光がもたらされたんじゃなかろうか。(まあ同時に匿名の酷い意見なんかも目にすることになったんだろうけど。)

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「相模原事件とヘイトクライム (岩波ブックレット) 」(書籍)

ブックレットというのを、実は初めて買った。

岩波ブックレットというのは、「時代のトピックを迅速に取り上げ、くわしく、わかりやすく、発信する」という目的で岩波書店が出している小冊子だ。

 

「相模原事件とヘイトクライム (岩波ブックレット) 」保坂展人著(岩波書店)

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アクセスが増えたら死ねと言われた話

昨日「うちの子~」のドキュメンタリー映像を紹介した記事を掲載したら、アクセスが急に増えていて驚いた。

どうやら神戸さんご本人が私のブログの感想を読んで、Facebookで紹介してくださったようだ。

一個人の感想がこんなに早く本人に伝わるなんて、インターネットすごい!と実感した出来事だった。

 

と同時に、なんだか不穏なコメントまで届いた。

私は障害児を育てる親として、世の中がもっと寛容になって、差別がなくなって、障害者を抱える家族が肩身の狭い思いや後ろめたい思いを抱かずに生きていかれる世の中になれば、と思っているのだが(実際にブログにはいつもそう書いているし)、なんだかそれが「自分勝手」に映るらしく、気にいらないようだ。

支離滅裂なため本文を掲載するのは控えるが、てんで見当違いなことをわめいた挙句、「死ね」という。

 

えっ、なんで!?

 

う~ん…本気で意味がわからない。

 

「文脈を理解できていない、本意が読み取れていないのに、それにまったく気づかず悪意のある文章を平気で送ってくる人」がいるという現実に驚いた。

名前を出して活動している障害当事者やその家族は、結講こういう目に遭っているんじゃないかと想像する。

「匿名報道」を望むのは、こうした二次被害的なものから身を守る意味もあるのかな、と思ったり。

 

文脈を読み取れていない能力や短絡的な行動から察するに、もしかしたら本人もなんらかの障害があるんじゃないか?とも感じる。

障害者が自分が障害者であることに気づかず、障害者を攻撃する。

という不気味な構造。

無意識ではあるが、自分が障害者かもしれない、障害者になる可能性があるかもしれない、という根源的な恐怖から逃れるために、攻撃をするんだろうか。

そんな人がエスカレートしたら、植松聖になるんじゃないか…。

 

とりあえず、ポチッとサクッと削除!

削除はするが、問題を抱えているその人にもきちんと支援の手が届いて、心身ともに安定した生活を送れることを望む。

「うちの子 ~自閉症という障害を持って~」(RKB毎日放送制作ドキュメンタリー)

以前紹介した、「障害を持つ息子へ~息子よ。そのままで、いい。~」という書籍の著者である神戸金史さんの作った2006年のドキュメンタリーが、インターネットでついに公開!

本を読んでからずっと見たかったので、嬉しい。

『うちの子~自閉症という障害を持って~』というタイトルで、【1】~【5】に分けて公開されているが、連続再生も可能。

news.tbs.co.jp

連続動画再生ビューア TBS NEWS - TBSの動画ニュースサイト

 

知っているようで、知らない自閉症

知識としてはあるし、街で自閉症っぽい人を見かけることはあっても、実際に家族がどんな生活をしているかを見たことはなかった。

特に幼児を育てている人の映像は貴重だ。

「障害を持つ息子へ~」の本を読んで、だいたいの内容は把握していたけれど、実際に映像で見ると自閉症の特性と、育てている家族の大変さがヒシヒシと伝わってくる。

そして何よりも、自閉症の子どもであっても可能性に満ちていることがよく分かってとても面白かった。笑える、というわけではなくて、興味が尽きない、映像作品として見応えがあるという意味で。

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それでも私は、羊水検査を受けるのか?

障害者福祉の歴史を、簡単に年表にしてみた。

福祉関係の本を読んでいると基礎知識として結講出て来るので、参考に。

 

【ざっくり障害者福祉年表】

1933年   「遺伝病子孫防止法」(ドイツ)

1939年    T4作戦(ドイツ)

1940年   「国民優生法」(断種法/不妊手術)

1948年   優生保護法」(強制断種/中絶容認)

1949年   「身体障害者福祉法」施行

1961年   「知的障害者福祉法」施行(当初「精神薄弱者福祉法」99年名称変更)

1971年   「精神薄弱者の権利宣言」国連採択

1973年   「福祉元年」田中角栄内閣が位置付け

1975年   「障害者の権利宣言」国連採択

1981年   「国際障害者年」と国連が指定

1996年   母体保護法」成立(旧「優生保護法」から名称変更/強制断種は削除)

2006年   「障害者権利条約」が国連で採択

2006年   「障害者自立支援法」施行

2007年9月  「障害者権利条約」に日本が署名 ~国内法の整備を進める

2013年   「障害者総合支援法」施行(旧「障害者自立支援法」)

2014年1月  「障害者権利条約」批准

2016年4月  「障害者差別解消法」施行

2016年7月    相模原障害者殺傷事件

 

1868年に明治維新で近代国家へと歩み始めた日本。

欧州では1800年前後には産業革命が起きていたから、かなり遅れてのスタートだ。

1894年には日清戦争、1904年に日露戦争、1914年には第一次世界大戦、1939年~1945年までは第二次世界大戦という、激動の戦争の世紀の中、「優生思想」が世界中にはびこっていく。

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頭をぶつけてERに行く

昨日娘がテーブルの角に頭(眉毛のあたり)をぶつけ、ERに連れていった。

てんかんの発作ではなく、つかまり立ちしていて滑ったパターン。

ぶつけた瞬間に「うわ~ん!」と泣き、吐いたり痙攣を起こしたりということはなかったが、腫れが酷いので念のために受診した。

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以前てんかんの発作を起こして急にぶっ倒れたときは、「バタン!」と音がして慌てて駆け寄ると床に倒れて白目を向いて痙攣を起こしており、すぐに意識を回復したものの右半身が麻痺しているという状態だったので救急車を呼んだ。

頭をぶつけたせいで痙攣を起こしたのか、痙攣を起こしたせいで倒れたのか判断がつかなかったのも理由のひとつ。

この時は、結果的に頭をぶつけたのは大したことはなく、痙攣の発作が酷かったという診断になった。幸いなことに数時間後には片麻痺も治った。(たぶんこの時飲んでいた薬が合っていなかったようだ。)

 

基礎疾患のある子がいると、迷うのが

「救急車を呼ぶか否か」

という問題。

 

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「妄信 相模原障害者殺傷事件」(書籍)

相模原障害者殺傷事件から1年、この事件について障害児の母として自分なりに向き合っていこうと決意した。

ひとまず報道や書籍を辿ってみようと思い、読み進めている。

先月、発売と同時に購入したのがこの本。

「妄信 相模原障害者殺傷事件」朝日新聞取材班著(朝日新聞出版)

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