先天性GPI欠損症(病名判明!)
約半年ぶりのブログ更新!
2017年の冬から2018年の春にかけて、毎月のように痙攣発作を起こし救急搬送、入院、という日々を過ごしていた。
痙攣止めの薬がなかなか効かず、少しでも熱が出るとピクピクするミオクロニー発作から群発発作、チアノーゼ起こして重積、なんてのが続いていた。
今度こそ死んじゃうんじゃないか、とびくびくしていた。
そして、ついに2018年5月、娘の病名が判明した。
「先天性グリコシルホスファチジルイノシトール(GPI)欠損症」
なにそれ!? 聞いたことないんだけど。
というか、今まで主治医が「この病気かも?」と言って調べたけど違ってたっていう病気、ひとつも聞いたことなかったわ。(ex.アンジェルマン症候群、PCDH19関連症候群ほか)
一年前から依頼していた遺伝子検査の結果、特定の遺伝子異常が判明して、そこから派生してこの先天性GPI欠損症である、という確定診断がついた。
先天性GPI欠損症は大阪大学で研究されているので、最終的にそこに検体を送って確定した、という状況。
どんな病気かというと、
先天性GPI欠損症(IGD)は知的障害、運動発達障害と多くはてんかんを伴う遺伝病で、時に血清中のアルカリホスファターゼが高値になります。また手指の先端が短い、爪の低形成、難聴、他の臓器の奇形などを伴うことがあります。神経症状は年齢とともに進行することが多く、またてんかん発作にはビタミンB6(ピリドキシン)が著効する症例もあるので早期診断が重要です。まず血液のフローサイトメトリー検査でスクリーニングができるので疑いがある場合には是非ご連絡ください。
っていう病気。
この説明を読んでもちんぷんかんぷんだったけど、主治医がとてもわかりやすく説明してくれた。
「細胞がタンパク質をつなぎとめることができないことから、必要なビタミンなどを取り込むことができず、神経伝達に異常をきたしててんかん発作などが起こるのが、先天性GPI欠損症」
とのこと。
なるほど。この「細胞がタンパク質をつなぎとめる」役割をしているのが、GPIアンカー(錨)ってやつで、この錨(いかり)がほとんどない状態(全部なかったら胎児のまま死ぬ)だからGPI欠損、というらしい。
ビタミンは細胞のタンパク質を目指して入ってくるものだそうで、それができないから骨の形成異常や奇形が起きたり、てんかん発作が起きたりするそうな。
特にビタミンB6は神経伝達には欠かせない物質で、それが足りないから投薬で補う必要があるらしい。人によってはビタミンB6のおかげでてんかんが治まることもあるらしく、非常に期待している。
病名がわかったからといって障害はなくならないけど、こうして必要な投薬ができたりすることは本当によかったと思う。
できれば同じ病気の人(やその親)に会ってみたい!と思ったけど、ほとんど情報が出てこず。
ブログを発見したもののもう3年ほど更新されていなかったり…。
なにせ、国内に30人(世界で80人)しかいないという希少難病。
娘と同じ遺伝子型が原因の人は、国内に4名(世界で10名)しかいない。
昨年、指定難病になったばかりのまだ新しい疾患だ。
当然、親の会などというものは存在しない。
(「難病のこども支援全国ネットワーク」に電話して聞いてみたけど、やっぱり親の会はまだないようだ。)
(↑ちなみに、入会を検討中。)
うちの娘は症状が軽い方らしく、寝たきりの人も多いとか(ほとんど小児)。
そういう状態の子なら、きっとどこかで会う、なんていうのも難しいんだろうな。
でも、もしも同じ病気で悩んでいる親が、このブログを発見してくれたらとても嬉しい。