普通の主婦が調べるブログ

障害のある子を適当に育てる日記

子ども医療費徹底比較2017(東京都)

しょっちゅう体調を崩す子がいると、医療費が気になるところ。

基礎疾患のある子、障害のある子は病名が判明するまで時間がかかることも多い。

うちの子も障害者手帳を取得するまで2年かかっている。

健康な子よりも明らかに病院にかかる回数が多いことから、ちりも積もればなんとやらで、医療費もばかにならない。

子どもの医療費は、自治体によって違う。

知ってはいたものの、一体どれくらい違うのか、まずは東京都について調べてみた。

 

 全国的には、何歳までの助成がメジャーなのか?

日本全国に市区町村は1714地域ある。

厚生労働省の「平成28年度 乳幼児等に係る医療費の援助についての調査」によると、 全国の市区町村における実施状況は以下の表の通り。

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中学校卒業まで医療費を助成するのが、全国的には一般的だ。

次いで多いのが高校卒業までだ。18歳まで助成してくれるところが378市区町村ある。

一方で、小学校に入る前の7歳未満までしか助成してくれないところも202市区町村もある。

約12年分の医療費ってどのくらいだろう?かなりの額になるだろう。

住んでいるところで差が出てしまうのは、あまり平等ではない気がする。

 

東京都のマル乳、マル子って?

東京都には、

・乳幼児医療費助成制度(マル乳)

義務教育就学児医療費の助成(マル子)

という制度がある。

マル乳は0歳~未就学児、マル子は小学生~中学生が対象になっている。

要は、中学を卒業するまでは医療費(通院費)の自己負担分を都が助成しますよーという制度だ。

マル乳では全額助成してくれて、マル子では通院費200円までは自己負担で、それ以上の金額は都が助成してくれる。

ただし、市区町村によってはマル子の自己負担分を役所が独自に助成しているところもある。それにより、差が出る。23区は全区、中学生まで全額助成が基本だが、多摩地域はそうでもなかったりする。

また、所得制限を設けるか否かも役所に一任されているので、市町村によって差がある。

(入院費を助成するところもあったりするが、詳しくは各自治体のホームページを参照。)

 

 【東京都子ども医療費一覧2017】 

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(わたし調べ。参考:各自治体HP、厚生労働省「乳幼児等に係る医療費の援助についての調査」)

 

東京23区は足並み揃えて、中学卒業まで医療費無料を貫いている。

多摩地域府中市武蔵野市奥多摩町、日の出町以外は、小学生以上は200円の自己負担がデフォルトだ。

八王子市は昨年から所得制限を撤廃している。

世の中の流れ的に、よほど不景気にでもならない限り、今後ほかの地域が23区レベルに近づくことはあっても、子どもの医療費の負担額を増やす方向にはならないんじゃないかと予想。そうなれば住民の反発は大きいだろう。

 

東京都で高校生まで助成してくれるところはここ!

北区、千代田区、日の出町、新島村神津島村は高校生まで医療費を助成してくれる。

財政に余裕があるかどうかよりも、「うちは子育てに力入れてるよ!(だから子育て世帯カモン!)」ってアピールをしたい地域が、高校生までの助成をしているような印象。

 

そのほかのありがたい制度

マル乳、マル子のほか、区によっては独自の補助を行っているところもある。

 

江戸川区では乳児養育手当として0歳児は毎月1万3000円が支給される。

・千代田区では次世代育成手当として、高校生に毎月5000円が支給される。

 

千代田区は、さすが霞が関を有する将軍のお膝元。色々と手厚い。

 

子どもの医療費助成と住みやすさはまた別問題

子どもの医療費がかからないところに住むのがお得!とは一概には言えない。

住民税も違うし、家賃相場が高かったり、治安が悪かったり、まぁ色んな問題があるわけだ。

障害がある子にとっては、医療費が安いのはもちろん重要だが、そもそも総合病院や専門病院が近くにあるかどうかが大きなポイントだ。

病院が遠いと通院も大変だし、緊急時には命にもかかわる。(そのために総合病院の近くに引っ越す人も多い。)

障害のある我が子のために引っ越しを検討するなら、障害福祉関係のその他の手当、療育施設の有無なんかも考慮に入れた方がいい。

療育施設や発達支援センターなんかはある地域が限られているから、市をまたいで通園する、なんてことは普通にある。

車があればまぁ近隣の地区のところに通えばよいのだが、足がないとこれまた大変だ。

障害のある子を抱えて電車&タクシー通園、なんてこともしなければならないことも。

 

しかし、生まれながらに病名がはっきりしていて、どんな経過をたどるのかもわかっている、というようなことはまれだ。

治療やら育児やらに奔走しているうちにあれよあれよという間に時間が経っていき、目の前のことに対処するのに精一杯で、どこに住めばよいのかなんてゆっくり検討している暇もなかったりする。

 

経済格差は仕方がないかもしれないが、福祉に関してはなるべく全国で格差がなければよいのになぁと、個人的には思う。