普通の主婦が調べるブログ

障害のある子を適当に育てる日記

「『障がいをもつ子の育て方』がよくわかる本」(書籍)

初心者向けという評判を見て購入してみた。

「『障がいをもつ子の育て方』がよくわかる本」川岸恵子著(現代書林)

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重度の障害を持って生まれた長男(23歳で死去)を持つ著者が、自身の経験を踏まえて障害者を育てる親に向けて書いた本。

 

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障害児のためのテーマパーク

夏だ。

遊びに行きたい!

でも行けるところがない!!

 

夏のレジャーを子どもに経験させたいが、オムツで歩けない、基礎疾患のある子を連れて行けるようなところがさっぱり思いつかない。

プールは障害者云々の前に、オムツの子は行けないし。

 

調べてみたら、1つ、ここぞというテーマパークを発見した!

 

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天使ちゃん ダウンちゃん

障害児を抱えている母親どうしであっても、色々と温度差がある。

「障害児」と私は普通に書くけど、頑なに「障碍児」「障がい児」と書く人もいる。

障害があるのは我が子ではなくて、社会だというのも一理あるし、「害」という字はマイナスイメージがあるので嫌悪感を持つ人もいるのもわかる。

私にはその字に特にこだわりがないがこれは本当に個人差だと思うので、好きにすればいいと思う。

 

ただ、私はダウン症の子を「ダウンちゃん」と呼ぶことにとても抵抗がある。

脳性麻痺ちゃん」とか「自閉ちゃん」とか言わないのに、どうしてダウン症

の子だけ「ダウンちゃん」なのだろう。

ダウン症の子に明るくて愛嬌のある子が多いのは知っているけど、明るくていい子というのはあくまでも個人であって、「ダウンちゃん」じゃないと思う。

 

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ロンパース肌着がない

子どもの背が伸びるにつれて困っているのが、股下をボタンで留める「ロンパース」型の肌着のサイズがないということ。

歩けないため床をゴロゴロしていると、どうしても腹が出てしまう。

冬場はもちろんのこと、夏場でも冷房で冷えるから肌着を着せたい。

お腹が出ないように股下ボタンのロンパース肌着がベストなんだけど、赤ちゃんサイズしかないため困っている。

我が家から行ける範囲の店では

西松屋:80センチ

・ベビザラス、ユニクロ:90センチ

赤ちゃん本舗:95センチ

まで、というのが私調べ。

ググってみたら、どうやら同じようなことで悩んでいる人はたくさんいる模様。

そして、「ロンパース100センチ」では見つけられなかったが、「障害児 肌着」で検索するといくつか出て来る。

 

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「障害のある子が『親なきあと』にお金で困らない本」(書籍)

障害者手帳を申請した頃に、とりあえず何か本でも読んでみるか、と購入したのがこの本。

 

「障害のある子が『親なきあと』にお金で困らない本」渡部伸著(2016年/主婦の友社)

 

障害児の親の一番に考えるのは

「この子は将来どうなってしまうんだろう」

ということだ。

先も見えず、差別はいまだにあり、不安だけがどんどん膨れ上がる中、とにかく少しでも情報が欲しくてこの本を手に取った。

「明るく、前向きに生きる」なんていうのは二の次で、まずは「将来の道筋の目安」みたいなものを知りたかった。

 

この本は同じ著者の「障害のある子の家族が知っておきたい「親なきあと」―お金の管理 住むところ 日常のケア」という本の続編だそうだ。

とりあえず新しいものを先に読んでみた。

 

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深夜にコンビニに来る親子

ジョン・レノンが言った。

「imagine」(想像して)と。

そしたら世界はきっとひとつになると。

 

「想像力」はバリアフリーを考える上で、なくてはならないもの。

子どもをもってから痛感するようになった。

 

 

深夜に子どもをコンビニに連れて来る親なんて、ろくでもない。

こんな夜中まで子どもを連れ回して遊んでるなんて最低。

と、過去の私は思っていた。

でも、それは想像力が欠如していたことに気づいた。

 

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ブラックボックス展の痴漢問題

ネットで流れてきたニュースが気になった。

サザエbotの運営者「なかのひとよ」の個展、「ブラックボックス展」に訪れた客の女性たちが、ブラックボックス内で胸を触られたりキスをされたりといった痴漢行為に遭ったという事件。

www.buzzfeed.com

 

てっきり「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」のことかと思ってびっくりしたが、全然別物だ。

ブラックボックス展の公式ホームページはこちら↓

as-axiom.com

アートなの?これ。一体何を目的とした展示なのか、ホームページを見ても判然としない。

「体験した内容を口外してはいけない」とか、最初に誓約書を書かされる理由もよくわからない。ちなみに、ホームページは何を狙ってんだか、断続的に暗くなる仕様になっていてイラっとする。

すごく好意的に開催の意図を汲んでやるとしたら、「インターネットに颯爽と登場した、個人か複数の人間か、はたまた機械かもわからない謎の主催者による、謎の個展。何が起こるかもわからない。誰にも話せない。それこそ、匿名性をまとったインターネット社会を体現しているとはいえないだろうか。“よくわからない”ということは不安を掻き立てもするが、同時に“楽しい”という感情も生む。そんな実体のないインターネットを、ブラックボックスというアートで表現しました!」ということなんじゃないだろうか。(テキトー

そんな大層なもんでもなくて、「twitterで有名になったオレかっけー!見て見て!(でも名前も顔も公表しねーよ)」ってだけのものなのかもしれない。

 

いずれにせよ、この展示が「ダイアログ・イン・ザ・ダークをパクって、に影響されているのは間違いないと思う。

ダイアログ・イン・ザ・ダーク」というのは、ドイツの哲学者が1988年に始めた、暗闇の空間で、聴覚触覚など、視覚以外の感覚を使って体験するエンターテインメント形式のワークショップ。世界39か国で展開されており、志村真介氏が日本法人を立ち上げて運営している、“由緒正しい“ワークショップだ。

公式ホームページはこちら↓

www.dialoginthedark.com

視覚障害者の気持ちになって体験できるということだけでなく、企業なんかがリーダーシップやグループの協調性を高めるために研修として利用したりしているそうだ。

「障害者の気持ちを理解しましょう」というだけでなく、それ以上のものを取り込んで経営として成り立たせていることに、とても興味がある。一度行ってみたいとずっと思っている。

成り立ちも中身も目的もぜんぜん違う「ブラックボックス展」と「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」。ダイアログ・イン・ザ・ダークが人々の中にあるあらゆる境界を取り除こうという理念があるのに対して、ブラックボックス展は「選ばれた人のみが体験できる…」と謳っている。パクってるくせに図々しい。

まったく違う両者のイベントだが、「暗闇の中で、行動する」という点だけは共通している。

でも、ダイアログ・イン・ザ・ダークでは今のところ痴漢問題は起きていないようだ。

ダイアログ・イン・ザ・ダークはグループを組むのが基本で、企業研修などでは貸し切りになったりする。行ったら誰でも入れるわけではなく、予約必須だ。

料金もダイアログ・イン・ザ・ダークが5000円で、ブラックボックス展が1000円だ。

安かろう悪かろうで変な奴が来ることも予測できる。

ブラックボックス展に行った若者の多くは、「twitterで情報が流れてきて面白そうだと思った」のが理由だそうだから、そういうことならダイアログ・イン・ザ・ダークに行った方が良いと思う。

 

ところで、この問題で一番気になったこと。

ブラックボックス展という暗闇の中で女性が痴漢にあったということは、視覚障害者の女性だって同じ問題を抱えているんじゃないか?ということ。

2012年にNHKでこの問題について取り上げていた。

www.nhk.or.jp

3人に1人が性的被害!?

どこの団体が行った調査かわからなかったので、今度もう少し詳しく調べてみようと思う。

京都府の障害者支援課では、こんな報告書を公開していた。↓

女性障害者が受ける様々な事例

http://www.pref.kyoto.jp/shogaishien/documents/1347449800400.pdf

(抜粋)

・上司と二人きりになると後ろから抱きつかれて胸を触ったり、下着に触られた事がある。(視覚障害)

・一般中学校の担任が女性だったから性にまつわる相談をしたのに、対応に難 聴学級の男性教諭が出てきた。保健室の先生にも話を真剣にきいてもらえなか った。(聴覚障害

 

一つ一つ、読むだけで腸が煮えくり返る。許せない。本当に酷い。

上記の報告書には、視覚障害者だけでなく、肢体不自由や精神障害者の女性の体験も書かれていた。

我が子だって決して他人事ではない。

体が不自由な上に、知的障害もある我が子は、何かされてもそれを伝える術を持たない。怖くて、辛くて、恥ずかしくて、嫌だ、やめて!と思っても、それを相手に言うことも、私に伝えることもできないんじゃないか。

そう思うだけで、涙が出てくるくらいツライ。

こうした問題は以前から「もう少し大きくなったら対策しないとな」と思っていたので、色んなことを調べて話を聞いていこうと思う。

 

余談だが、私の子に障害があると知ったある知人が、「知的障害者の女性はレイプに遭いやすいから、気をつけてね」と伝えてきたことがある。

女の子を持った親なら誰でも心配するであろうことを、わざわざ「障害児だから」伝えて「あげた」んだろう。

彼女は「いいことをしている」と信じる自分自身の中に差別する心があることに、まだ気づいていない。